【小説】変身(カフカ)
オススメ度★★★★★★★★☆☆(8/10)
フランツ・カフカの小説
ある朝目覚めると1匹の虫に変わっていた男とその家族の顚末を描く物語。
100ページほどで文章も平易で2〜3時間あれば読めます。
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【ポイント】
・作者の感情は排除され、淡々と事実のみが伝え進められる
・主人公視点から見ると、暗く陰鬱で救いも何もなく終焉のみがある物語
→家族視点から見ると、少しは気づきや成長があるが、主人公は突然降りかかった不幸になすすべなく、ただただすり潰される。
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色々な解釈があると思いますが、僕が受け取った印象としては、不幸になすすべなく潰される無力感。虚しさ侘しさを強く感じました。
小説を介して普段感じることができないこの感情を得れただけで非常に読む価値があると思います。
映画「ミリオンダラーベイビー」でも似たような感覚を受けたので、無力感、虚しさ、侘しさを感じてみたい人にはこちらもオススメです。
また、他に考えさせられるポイントとしては下記もあると思いました。
・家族(主に父)との確執
・家族の変身(内面)
・変身が虫で無かったらどうなのか
この辺りも気になれば読んでみてください。
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