【書籍】13歳からのアート思考
オススメ度:★★★★★★★☆☆☆(7/10)
美術館に訪れるものの作品を見るのはせいぜい数秒。すかさず作品に添えられた題名や制作年、解説などを読んでなんとなく納得した気になっている。
美術館に行く人の大半は上記に該当するのではないでしょうか。
そんな人達に向けてアートへの向き合い方を提示してくれる1冊です。
タイトルに13歳と書いていますが、大人こそ読むべき内容だと思います。
【要約】
⑴アート思考
・自分の内側にある興味をもとに自分のものの見方で世界をとらえ、自分なりの探究をし続けること
⑵アートの歴史
・アートは大別すると2つの時代に分けられる
→カメラの登場前とその後(20世紀が分岐点)
・カメラ登場以前は「写実的な表現」がゴール
→どれだけリアルな絵が描けるかどうか
・カメラ登場により「写実的な表現」は達成され、アートは意味を失う
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アートの新たな価値の探究が始まる
①目に映る通りに世界を描くことから解放される(マティス、ピカソ)
②具体物を描くことから解放される(カンディンスキー)
③アートが美しいものであることからの解放(デュシャン)
④アートがなんらかのイメージだということからの解放(ポロック)
⑤アートとアート以外のものとの境界がなくなる(アンディ・ウォーホル)
アートの領域が拡大していく歴史を代表的アーティストと作品をもとに解説しており非常に面白かったです。
4〜5時間で読めますし、読み始めたら止まらないです。
読んでおいて損はない一冊です。
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