【古典】貞観政要
オススメ度:★★★★★★★★☆☆(8/10)
非常に簡潔で理解しやすく、2〜3時間で読める内容になっています。
【ポイント】
・古今東西あらゆる組織論の元となっている
→近年流行りの自己啓発本なども元を辿れば、本書のエッセンスを現代風に噛み砕いたものだと感じました
・古来から日本でも帝王学の教科書として親しまれてきた。
→なぜ高校教育で漢文を学ぶのかも恥ずかしながらようやく納得できました
・要点は下記5点
①安きに居りて危うきを思う
②率先垂範、わが身を正す
③部下の諫言に耳を傾ける
④自己コントロールに徹する
⑤態度は謙虚、発言は慎重に
→特に特徴的なのが諫言を重要視しているところ
「指導者の条件」「人材の登用」「後継者の育成」など様々なエッセンスがありますが、1番実用的で身近に感じられたのは諫言の重要性でした。
【本文引用】
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「部下の諫言を受け入れない者が、どうして上司に諫言することができようか」
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これは逆の見方をすると、
上司に諫言するには、部下の諫言を受け入れることが必要であるとも読み取れます。
これまで学校や会社で先輩や上司のグチばかり言っている人を見てきましたが、自身は後輩や部下の諫言を受け入れて身を正してきたでしょうか。
最近は政治の不満の声が散見されますが、グチや不満ばかり言っても先輩や上司ましてや政治などが変わるはずはないのです。
自身より下の役割の立場を大切にして初めて組織や社会は変わっていくものだと改めて学ぶことができました。
学生の頃は漢文を学ぶ意味を全く感じなかったのですが、現在の日本の組織の考え方の元になっているので、現代を生きていくためには必要な知識だったんだなと感じました🙋🏻♀️