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【小説】武田信玄(新田次郎)

オススメ度:★★★★★★★☆☆☆(7/10)

 

新田次郎の戦国時代小説。

100ヶ月かけて執筆された力作です。(全4巻)

 

 

かなりのボリュームで読むのはなかなか大変ですが、現代のサラリーマン社会にも通ずるところがあり読んでいてためになりました。

 

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【ポイント】

・甲斐の戦国大名武田信玄の青年期から老年期までを描いた作品

 

・ヒト、モノ、カネ、情報を巧みに操り戦国時代を制圧。天下統一間違いなしと目されるも、無念の病死。

 →現代の経営やマネジメントに通ずるところが多々あります。数百年前から定石は変わっていないのだと再認識させられました。

 

・間違いなく最強の戦国大名だったが、既存の文化・風習の範囲内であった。比叡山焼き討ちなど当時の常識や倫理を超えた合理的かつスピーディーな戦略の織田信長には勝てなかった。

 →既存の枠組みでどれだけ有能でも、開拓者には勝つことはできない。

 

・自身の死後を想定した活動をしていなかったため、信玄の死後、武田家は衰退。

 →企業や社会も後任の育成や文化作りを行わなければ一時の栄華となりかねない

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歴史は未来を知るために非常に役立つと思います。

これまでの人々の成功者や失敗者の行動、民主の動きにはパターンがあり、未来の予測に役立つからです。

下手な自己啓発本よりよほど人生の糧になると思いますよ。

 

特に戦国時代は幕末と並んで最も日本が動いた時期なので、多くのことが学べます。

 

また、新田次郎といえば山岳小説が有名です。個人的には「八甲田山 死の彷徨」が面白かったのでオススメです。